年間、図書館で暮らし、図書館猫として愛されていた猫が、突然、議会の決定で、30日以内に図書館からの退去を求められた。
「Browser(ブラウザー)」と名付けられたその猫は、テキサス州ホワイトセツルメントの公立図書館で暮らしている。ブラウザーは、図書をネズミから守るために動物保護シェルターから図書館がもらい受けてきた猫だ。
ブラウザーは、猫の好きな人と苦手な人を判別し、苦手な人には近づかず、誰かを傷つけたり図書にいたずらすることもなく、図書館のマスコット的存在として、6年間スタッフや利用者に愛されてきた。
このブラウザーに、「公共施設は動物を飼育場所ではない」や、「アレルギーを誘発する」といった理由で、図書館から退去するように求める議案が6月14日、ホワイトセトルメント市議会で可決されてしまった。ブラウザーに残された時間は30日間。
ブラウザー残留派からは2万人以上の署名が集まり、また、この話がニュースやSNSで拡散されると、テキサスだけでなくマレーシアやドイツなど、世界各地から1800通以上のメールがロナルド・ホワイト市長のもとに届いた。そんな人々の反応を受け、市議会では再協議を開催。結果、図書館退去案は却下され、ブラウザーは無事この先も図書館猫として、住み続けることが許可されたのだ。
たくさんのファンによって救われたブラウザーは、これからも図書館の顔として、来館者を和ませてくれるだろう。